にーにーが血の繋がりのない妹にハァハァする映画観てきました。

映画『涙そうそう』観てきました。平日昼間なのにお客さんが結構入ってて、こんな観客の多い映画は久しぶりでした。

超適当にストーリー
血の繋がりのないみなしご兄妹である洋太郎とカオルは、一時、別々に暮らしていたのだけど、カオルが沖縄本島の高校に進学したのを機に二人で暮らすことに。自分の店を出そうと頑張る洋太郎だが詐欺に遭い借金生活に。自分が高校中退して低学歴にコンプレックスを抱く洋太郎はカオルに大学進学を目指させたりとか、医者の娘の医大生と付合ってたんだけど洋太郎の借金に相手の親がしゃしゃり出たのが引金で別れたりとか。失踪していた(カオルの)父親が見つかったりとか。で、大学進学を機にカオルは家を出てくことにしたんだけど、大学2年生のクリスマス、季節外れの台風の夜に…。

とまぁ、なんというか、ベタです。勇者が囚われの姫を助ける冒険をするくらいベタです。ラストも、「そうきたかっ」とは思ったけど、やっぱりベタです。ベタな物を直球ど真ん中で投げてきたその心意気は称賛に値します。しかもカオルは兄を「にーにー」と呼びます。「義理の妹にハァハァ」で映画を作るために押さえるべきツボをきっちり押さえてあります。
脚本家は書き上げたときに自分自身に対し戦慄が走ったんじゃないかと想像。
そりゃ、突っ込もうと思えば「そもそも何でにーにー別居してたん?島で働けよ」とか「借金返して、妹が大学進学した後は仕事減らしても良かったじゃん」とか「妹大学進学後の、目標喪失してその日暮らしの25歳フリーターってかなりヤバいんじゃね?」とか、突っ込みどころはあります。でもそんなの些末な問題です。『みゆき』みたいな話を実写映画化して、しかも普通の映画であるかのような顔をして売り出すこの男気、それこそが本作で最も注目されなければなりません。


いやまぁ、普通に観ても割と面白かったと思いますよ。丁寧に纏めてある感じで。


と、いうわけで。私の人生に足りないのは血の繋がりのない妹だと思った。