『アタゴオルは猫の森』観てきました。

okela2006-10-27

全体主義の寓話は久しぶりに観た気がします。


ということで劇場版アタゴオルを観てきました。上映が今日までだったので。京都シネマでは昼の11:45が最終ってんで、授業と被るじゃん。ちなみに大川隆法の『永遠の法』も今日までだったので、どっちに行くか悩んで、むしろ両方というのも考えたけど、めどいのでアタゴオルに。ネタ度で言えば幸福の科学も捨てがたかったけど捨てた。
アタゴオルの原作はなんかZ会の教材に載ってたと思います。なかなかZ会は趣味が良いと思いました。
んで、映画は3DCGアニメでミュージカル映画みたいな感じです。


ストーリーは、封印を解かれた花の女王「ピレア」が世界を支配しようとしたところ、ヒデヨシと仲間たちが世界を救うという、か な り ベタな話です。
ピレアが、みんなで歌ってハッピーな世界を構築しようとしたところ、ヒデヨシは歌よりも食い物が良いと反発する。
ヒデヨシが村人全員に「おまえも歌え」と迫られるあたりで、なんか全体主義とか少数者の排除とかそんな感じがするなぁと思ったら、まさにその通りの展開になってかなりビックリ。みんなで歌って花になると、余計なことを考えずに済むし一体感を感じられるし超ハッピーな感じ。しかしそうしたピレアの言うところの秩序ある世界というのは、実際には自由が縛られ(作中では雲や森が植物の根で縛られることで比喩される)、住民の生命をピレアが食い物にする(作中では実際に、生命を食う)世界だったりするのです。


かなり筋らしい筋のあるストーリーがあんまアタゴオルっぽくなくて、むしろCGアニメを多用するPS以後のRPGみたいな雰囲気だと思ったけどPS以後のRPGはやってないので妄想かもしれない。
それにしてもこんだけ寓話じみた寓話を観たのも久しぶりで、しかも直球勝負なもんだから、ちょっとノスタルジーを感じてしまいました。こういうの、昔の漫画にはけっこう多かったけど、今はどうなんだろう。RPGとかならあるのかな?
いや、面白かったですよ。観賞中は時間を忘れるというか映画に没入できるというか、そういう映画として満たさなきゃ行けない楽しさハードルはクリアしてます。ミュージカル映画ってのは殆ど見たことなかったですけど、アニメキャラが生き生きと動いていて、ハッピーな感じでした。


しかしまぁ、猫アニメとしては『銀河鉄道の夜』の方が好きかな。細野晴臣の音楽が絶妙の。子供が観たら泣きそうな、アレ。


あと、眼鏡を忘れて行ったのでちょっと焦点ボケてた。残念。今度は気をつけよう。